2022/07/02 12:41

モルフォ蝶はアメリカ南部に生息し、身体に対して大きな翅を持っています。多くの昆虫は、死ぬとその色が黒色化し、輝きを失うものですが、なぜこの蝶の翅は青いのかというと、色素ではなく、翅の表面にある櫛形の鱗粉で光の干渉が起きるためです。青い翅を持つのはほとんどが雄で、雌は茶色か青みの少ない地味な色の翅を持ちます。

この翅を使用したアクセサリーは、1900年代初頭から1930年代まで大変人気があり、蝶の乱獲が発生しました。また、近代でも南米の樹木伐採により、モルフォ蝶の寄主植物が激減し、モルフォ蝶は絶滅してしまった地域があります。

そのアクセサリーの中では主に2種類の人気のあるデザインがありました。1.色の美しさとシンプルさを際立たせるもの、そして、2.ガラスのカボションの内側に絵画のシルエットや輪郭を逆に描き、表面側に蝶の羽の上に置いた美しいシーンのアート・ワークです。バタフライ・ウィング・ジュエリーは、チャーム、ブローチ、ブレスレット、イヤリング、ペンダントなどが作られました。

写真左から

1. ヴィンテージ・1920s・アール・デコ・ブルー・バタフライ・ウィング・ペンダント

2. ヴィンテージ・1960s・シルバー・モルフォ・バタフライ・ウィング・ブローチ